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涼しかった? 今年の夏

まことに猛暑の夏でした。熱中症で倒れた方々も例年になく多い年でした。我が家でもっとも暑い部屋は、二階、西向きにあるわたしの部屋です。置き場所もなく、乱雑に積み上げられた本は、少しの振動で倒れます。鬱陶しく手狭な上、午後になると、太陽が反転して、直射日光が差...

信頼と愛でむすばれ

教会堂が職場であり、また生活の場であるわたしたち夫婦は、さまざまな人々とか かわりを持ちます。ウイーク・デイにとつぜん教会を訪ねてくる方々の中には、日曜日の礼拝においでになる方々とは、服装も、様子も、まったく様子のちがう人々もし ばしばです。でも人生いろい...

心の危機の時代に

さまざまな危機をのり越えて、初代教会が基礎を固めて発展しようとしていた60年代から1世紀末時代のローマ帝国はきわめて深刻な危機を迎えていました。悪名高かったネロが死んだ後、皇帝ガルバは即位して半年で殺され、つぎに皇帝を継いだオトーは、3ヶ月でクーデターが起...

満ち足りた心をもって

あしたは今日よりも幸せになれるだろうか。われわれはばくぜんとそんな願いを心に抱いて毎日を過ごします。その一方で、新聞やテレビのニュースを見ていると、毎日のように次から次へと殺人事件が頻発します。殺人事件では、手をくだしたほうが悪いに決まっていますが、様々な...

平和に生きる

8月を迎え、今日は平和聖日を迎えました。大戦終了から60年たち、日本の近代史を教えられなかった若者の間では<日本を戦争ができる普通の国へ>という感覚が強まっていると聞きました。この8月。あちこちで盆踊りが行われます。8月は日本の鎮魂の月です。わたし自身も外...

よき生とよき死を迎えるために

このところ私の周辺で、身近な人々の死や、あきらかに人生の終わりがカウントダウンにある状態の近しい人がいます。もはや意識が完全になくなったその人の枕辺に立って、過去の様々なことごとを思い出しながら、人の生には必ず終わりがあることを痛感しました。かつて日本人は...

いのちを惜しんで

1980年5月といえばさほど昔のことではありません。韓国の全羅南道でいわゆる光州事件が起こったのです。当時、韓国軍の実権を握っていたチョン・ド・ファン将軍が民主化を求める光州市民に向かって軍隊と戦車を差し向けました。電話線が切られ、外界を遮断して、20万か...

不思議な導き

7月15日、教会員のお嬢さん、H子さんが都立神経病院の医師のKさんと結婚式を挙げられました。うれしく、華やいだ、心に残る結婚式でした。H子さんが都立神経病院のお医者様と結婚なさると聞き、私には一人の人のことが心に引っかかっていました。その人とは1990年4...

平和を求めて

今年の春は私にとっていつもとは違った特別な時でした。家でおとなしく物を作る事が好きな私には珍しく活動的で刺激的でした。日頃はキリスト教関係者との交流が多いのですが、立場の異なった方たちや分野を異にする方たちとの多くの出会いを経験した豊かな時でもありました。...

修復的司法

先週、私たち夫婦はハワード・ゼアさんを講師に迎えて聖書学院で行われた、東京ミッション研究所主催の「牧師研修会」に参加しました。表向きのタイトルは《「新しい社会」を形成する教会―包括的贖罪理解による共同体の変革》と名づけられたものでしたが、その内容は最近司法...