毅然と主は立って
受難週を迎えました。ピラトの法廷に立たされる主イエスの姿は痛ましく、待ち構える拷問と十字架刑はあまりに残酷です。かつて主イエスに批判され、論破され続けたユダヤ権力者にとってこれ以上の快感はありえなかったでしょう。散々に侮蔑しなぶりものにし、十字架に釘付けに...
八王子市松木に建つ教会
受難週を迎えました。ピラトの法廷に立たされる主イエスの姿は痛ましく、待ち構える拷問と十字架刑はあまりに残酷です。かつて主イエスに批判され、論破され続けたユダヤ権力者にとってこれ以上の快感はありえなかったでしょう。散々に侮蔑しなぶりものにし、十字架に釘付けに...
私たちは新聞やテレビを通して社会を見ます。広い世界で起こっている事象は時折、自分という小さな世界で右往左往している私などには理解不能なほど間尺を超えることが結構あります。一昨日の新聞記事です。二〇〇七年度の日本の貿易黒字額は11兆円で、外貨準備額は1兆ドル...
今は教会暦ではレント(四旬節)のさなかです。十字架にかかる主イエスを思うときです。十字架の死を前に主イエスは弟子達と食事をともにしました。食することは、食べ物を、胃袋に放り込む作業ではなく、心を分かち合う神聖なほどのことであることを、私たちは忘れています。...
先週の朝日新聞のコラム<ひと>欄にジョン・ウッドさんというアメリカ人が紹介されました。この人は現在44歳。9年前の35歳のときにマイクロソフト社の中国事業担当重役というキャリアを投げうって、アジアの貧しい国の貧しい子供たちへ本を贈るNPO法人<ルーム・トゥ...
昨年、娘が二十歳になった。今年息子が二十歳になる。早いものだと思う。娘、息子が生まれたときの、名前を考える気持ちが思い出される。名前にどんな意味を込めようか、この名前を付けたら学校で、友達からなんと呼ばれるのか、いろいろに考えて名前を付けた。一人一人に名前...
(イザヤ書11 : 6)教会にはおさない子供達が出入りします。こどもたちと言葉を交わし、心が行きかう時、あらためてこどもの心の豊かさ、意表をつくほどの純粋に心打たれることがあります。Tちゃんは昨年6月、高幡教会の屋外バザー(正式にはさつき祭)にご一家と共に...
人はどこまで正しいのだろう。確かに正義は実現されないと困る。正義が勝ち、悪が正されるのは快感で、水戸黄門や西部劇が面白いと感じられるのは、正邪の立場が明確で、最後に、正義が勝つからです。しかし現実には、正義と悪の立場は簡単に黒白がつかない。時には権力者が自...
1月4日の朝日新聞のコラム「素粒子」に次のような文章がありました。『このコラムを担当するにあたり、三が日をホームレスの人たちと過ごした。昼間は越冬炊き出しを手伝い、夜は路上に寝る。××冷凍庫の中に横たわっているようだった。夜明けの気温2度。見れば東南の空に...
ことしもいよいよ明日は大晦日を迎えます。誰しもいちおう一年を振り返ります。この一年さまざまな事件や事故がありました。何かが起こるたびに、「被害者は人から憎まれたり、恨まれたりなどとはまったく無縁な善良の方でした。」とのインタビューが伝えられました。人は出来...
人は今さし迫ったさまざまな問題や人間関係、将来のこともふくめ、さまざまな願望を心に抱いて生きています。直面するそうした問題や願望が次々と解決するなら人生はさぞ楽なものでしょう。でも世の中にそんな人は一人もいないでしょう。努力し、苦悩し、身の細る思いをし、時...