恐れるな、わたしはあなたと共にいる

士師記6章19-40節

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世界各国で聖書を病院、ホテル、学校で配布しているギデオン協会という会があります。時折、八王子ギデオン協会の代表の方が見えて協力依頼の働きかけがあります。その会の名前になった人物こそギデオンであります。すでにイスラエル民族は40年もの荒野の放浪を経て念願かなって約束の地に入ることができた。イスラエルはいよいよ信仰に励み、神の民として心ひとつになって、信仰に励なければならないところですが、じつは目を覆わんばかりの罪に足をとられます。そこで登場したのはミデアン人なる雄牧民族(6:2-5)でした。

イスラエルの人々は主の目に悪とされることを行ったのです。士師記においてイスラエルの民が神に背きますと、必ずと言ってよいほど他国・他民族の攻撃にさらされるのです。そしてイスラエルが神に助けを求めるとき、必ず神が一人の預言者(救世主)が遣わされます。
主の御使いがヨアシュの子ギデオンの元に送られます。その時ギデオンはミディオンを恐れて、酒船の中で小麦を打っていたとあります。

主の御使いは、ギデオンを見るなり「勇者よ、主はあなたと共におられます」と挨拶します。
●ギデオンはミデアン人と戦うことは諦めて酒つくりに取り掛かろうとしているのですから勇者でも愛国者でもありません。
ギデオン:私の主よ、お願いします。主なる神が私たちとともにお出でになるのでしたら、なぜこのようなことが私たちに降りかかったのですか。
●ギデオンは不快な返答を返します。

これはあまりにつっけんどんです。「そこに本当に自分が遣わされてるなら、その証拠を見せて欲しい」と求めるのです。ギデオンはこの時、どこにそんな俺がいるのだと自分に問うたと思います。彼が身を置いていたのは巨大な酒船だったからです。この非常事態に身を隠すのに最もふさわしくない所でした。ギデオンの良心は覚醒されていた。こんな自分で良いのか、と問うていた。

そこでギデオンは食事の準備をするから少し待って欲しいと言い、19節に食材を準備するのです。ギデオンが求めたものは子ヤギ1匹、種いれぬパン、そして肉汁(グレーヴィ)。御使いはそれらを岩の上において焼き尽くします。この光景、ギデオンは神の使いをもてなすためのご馳走でしたが、違う、これは神への捧げものをしていたことに気づいたのです。つまり、そこにおられたのは神ご自身だった。23節<主は>…と書かれています。<主は彼に言われた。「安心せよ。恐れるな。あなたが死ぬことはない。」>
私たちは日々、神の御前で良い意味でも悪い意味でも恐れ(畏れ)を持つものです。

さてギデオンには一つの課題が課せられます。それは「異郷のバールの祭壇とアシェラ像を切り倒して、そこに雄牛を捧げよ」という命令でした。ギデオンは命令を完璧に成し遂げます。ただし、人目の無い真夜中にこれを行いました。当時のイスラエルには異教バール偶像支持者が多くあって、彼には、多くの人が見ている前でこれを実行するほどの腹は座っていなかった。
翌朝になると、これがギデオンの仕業であることが判明します。誰かが目撃していた。人々はギデオン自身でなく父親のヨアシュを呼び出し、「ギデオンに死刑を!」と叫び立てます。ヨアシュは『息子をだせ!、バアルの神殿を壊したのだから』と言われたとき、『バアルの神がまことの神なら、バアルが出て来ればよいのだ』と言い返しました。ちょっとおかしな理屈回しですが、これもイスラエルの信仰を守り、しっかりとした信仰を保持した人々がいた故のことでした。

ギデオンは酒船で酒造りで生涯を終わった人かもしれない。でも神は彼を選んだ。よもやギデオンは自分が士師として神に選ばれるとは思いもしなかった。神さまはご自身の御業を成し遂げるためには、どんなに小さくても備えが無くてもお選びになる。
私たちは名もない一人です。でも神さまは私たちを選ばれた。

恐れるな、わたしはあなたと共にいる。

2023年6月11日 礼拝メッセージより

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