愛と祈りに生きて
1982年の事です。私が足繁くお見舞いに行っていた立川の病院で二人の高齢者がひっそりと天に召されました。一人は私が教会に行きはじめて間もない頃から知っていたAさんです。この方は、激動の昭和史の中で崩壊してしまった戦前の由木教会で信徒伝道者をしていた方でした...
八王子市松木に建つ教会
1982年の事です。私が足繁くお見舞いに行っていた立川の病院で二人の高齢者がひっそりと天に召されました。一人は私が教会に行きはじめて間もない頃から知っていたAさんです。この方は、激動の昭和史の中で崩壊してしまった戦前の由木教会で信徒伝道者をしていた方でした...
フィリピン人の娘さん われわれ日本人もその一員であるアジアにおいては、多かれ少なかれ、どの国もなにがしか、欧米による植民地化という歴史の軋轢の中で、途方もない苦しみを負わせられたことです。それは今もなお過去の出来事として葬られたとは言えず、今もなお途方もな...
人生は刻々と時を重ねて、人は成長します。そして人生は休むことなく、その終りに向かってすすんで行きます。数年前に撮った写真を見て、私は驚きました。その時点の顔は既に今の顔ではありません。つまり数年前の顔は、数年でも、それは否定しがたく、数年ぶん、若いのです。...
誰でも知っている童話がある。いつ頃の誰の作品だろうか、イソップでもアンデルセンでもないような気がする。3匹の子豚の兄弟が、それぞれ異なった素材で家を建てるという他愛もない話しである。「一匹は藁(わら)で、もう一匹は木で、最後の一匹は煉瓦(レンガ)で家を建て...
「あなたがたに神の言葉を語った指導者たちを、思い起こしなさい。彼らの生涯の終りをしっかり見て、その信仰を見倣いなさい。」 ヘブライ人への手紙13章7節 人生を生きることはさまざまにたとえられます。石を一つひとつ積み上げることにたとえられることがありますし、...
誰にとってもでしょうが、年末年始は、何かと事が多いのです。この年末に私は二泊三日のプチ入院生活を経験しました。11月の定期検診で「そろそろ前立腺の検査をしてみましょうか。」という主治医の言葉から事はスタートしたのです。結論から行けば『疑惑が晴れた』のです。...
今年も十月はじめ、丁寧に紙に包んだアメリカ・シアトル産の松茸が国際宅急便で届きました。又、今日も私の誕生日を覚えていて下さっているアメリカの友人から、”シアトルへ遊びにいらっしゃい”と書かれた誕生カードが送られて来ました。 1977...
新年になって、ラス・カサスという人の伝記を読みはじめました。16世紀ドイツにおいてはマルティン・ルターが宗教改革に立ち上がった頃、大航海時代の幕開けを迎えたスペインで、植民地と本国スペインに起こった深刻な問題に立ち向かったカトリック司祭です。1492年にコ...
「人生はため息のように消えうせます。人生の年月は七十年程のものです。健やかな人が八十年を数えても 得るところは労苦と災いにすぎません。瞬く間に時は過ぎ、私たちは飛び去ります。・・・生涯の日を正しく数えるように教えて下さい。知恵ある心を得る事が出来ますように...
クリスマス・イブ前日、町は御馳走やケーキの買い物でごった返していました。お隣のケーキ屋さんは、数日間、徹夜状態で大わらわの働きぶりだった。そんな時に教会に一本の電話がかかってきた。ひと組の結婚して間もない若い夫婦。女性の方は親の顔を知らない。どこかの施設で...