カテゴリー: 週報の裏面

希望がうせない明日を

社会全体に選別と切り捨てが強化される方向が危惧されています。つい先日、足立区の教育委員会が学校別の補助金を成績のよい優秀校には500万円、そうでない学校にはその半額にするとした決定をしたとのことです。それは今後、足立区のみならず 全国的な広がりを見せると考...

一人が重んじられるために

小学生のころ、リビングストンやスタンレーによるアフリカの探検物語を読んで以来、私は何かとアフリカのことが気になります。1968年にナイジェリアからの分離独立を求めた当時のビアフラで、内戦状態から悲惨な飢餓状態が発生し世界の注目を集めたことがあります。そんな...

人間と動物の境界とは

先日、京王線の電車にのったときのことです。荷物の吊り棚の上にある広告をながめていたら奇妙なことに気がつきました。並んでいた4つの広告のうち3つは消費者金融のものでした。その3つの広告に、はさまれるようにして、多重債務者救済の法律事務所による「あなたはまだあ...

信仰に生きよう

昨日電車に乗って、ふと南大沢方面を見渡しましたら、すでに街路樹が紅葉し始めていました。家の中ではまだTシャツ1枚だというのに、時は押しとどめようもなく進んでいきます。今年は大きな出来事が多く、歴史の転換点、危機のときという印象が強く、時の流れについていけな...

エイジングかアンチ・エイジングか?

最近<アンチ・エイジング>という言葉をよく聞きます。人は年々老化していきますが、気持ちはもちろん、外見も年齢より若く、時には美容整形も含めて若つくりをしていくようなことらしいのです。それにしてもアンチ・エイジングとはだいたんな言い方です。ひとは1年たてば1...

青春の日々をかえりみて

今、私は一生に一度の以前からの念願を果たそうと意気込んでいます。これまで永い年月描き続けて来た私の絵と夫の木版画とで「二人展」を計画しているのです。私が絵を描き始めたのは神戸の頌栄短期大学に在学していた時、正確には52年前になります。その展示のため当時のス...

今日を大切に生きること

もう30年も前の出来事です。でも忘れられない出来事があります。わたしは、当時1歳にもならない長女を抱きあげて、のんびりと道路側が良く見える部屋から外を眺めていたのです。するとある小型トラックがとつぜんハンドルを切って教会の庭に入り込んできたのです。教会の敷...

涼しかった? 今年の夏

まことに猛暑の夏でした。熱中症で倒れた方々も例年になく多い年でした。我が家でもっとも暑い部屋は、二階、西向きにあるわたしの部屋です。置き場所もなく、乱雑に積み上げられた本は、少しの振動で倒れます。鬱陶しく手狭な上、午後になると、太陽が反転して、直射日光が差...

信頼と愛でむすばれ

教会堂が職場であり、また生活の場であるわたしたち夫婦は、さまざまな人々とか かわりを持ちます。ウイーク・デイにとつぜん教会を訪ねてくる方々の中には、日曜日の礼拝においでになる方々とは、服装も、様子も、まったく様子のちがう人々もし ばしばです。でも人生いろい...

心の危機の時代に

さまざまな危機をのり越えて、初代教会が基礎を固めて発展しようとしていた60年代から1世紀末時代のローマ帝国はきわめて深刻な危機を迎えていました。悪名高かったネロが死んだ後、皇帝ガルバは即位して半年で殺され、つぎに皇帝を継いだオトーは、3ヶ月でクーデターが起...