能登半島大地震におもう

年が明けて2日夕刻、大地震が能登半島方面を襲いました。被害状況はあまりに深刻で、特に能登半島を貫く道路が破壊された結果、被災地域に救援が届きにくいと伝えられています。地震の範囲は、新聞報道によれば、北海道から九州にかけ広い範囲で揺れが感知され、震源地近い石川県では震度7が記録された。心配される被害状況は未だに不明で、石川県だけで5日現在で死者84名、行方不明者222名と発表された。そういえば阪神大震災以降、地震が多くなった。1995年―神戸、2000年―鳥取、2008年―岩手、2011年―東日本大震災、2016年―熊本、2024年―能登半島地震

 地中の奥深いところのマグマ活動にも、活発になる時もあれば沈静化するときもあるのかもしれない。人は地表だけを売り買いして我が物にした思いでいるけれど、一旦地表が動けば何もかもが灰と化す。問題は、次はどこ?ということだろうか。残念ながら地震予知はまだ不十分だ。

 子どもだった時、隠し穴を掘って遊んだ覚えがある。多摩周辺では少し掘ると赤土の層に変るのが不思議だった。少し成長してから、それは富士山の噴火で飛ばされた火山灰であることを聞いて驚嘆した。いったん富士山が噴火にでもなろうものなら首都圏の被災は避けようもない。でも話はそれで終わらない。

 他ならぬ被災者のおかれた立場のことです。日本という災害大国にはそれにふさわしい被災者対策が講じられるべきなのです。確かサンフランシスコ地震が起こった時、市当局は地震被害者をホテルに案内したことが伝えられました。<さすがアメリカ!>と感心したものです。今後日本はいくつもの災害に襲われることでしょう。地震は勿論、ますます巨大化する台風、地震。そうであれば災害対策の専門部隊―災害自衛隊があっても不思議ではありません。日本は平和憲法に徹する国として、日本国に災害がない時には海外の災害に救援派遣してもいい。今や災害も救援も世界的視野を持つべきではないだろうか。

牧師 小枝 功(2024年1月7日 週報の裏面より)

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