キウイに助けられて

7月2日にドイツ・イタリア旅行から帰ってきて、東京は梅雨明け宣言は出ていないものの、事実上の夏であることを実感しました。3月の巨大地震・津波震災そして未曾有の原発事故が引き起こした電力不足は日本全体に大きな影響をあたえています。わたし自身も40年前から原発反対論者といってみても、電力の恩恵をふんだんに与えられている受益者であることに変わりはなく、なんらか節電の呼びかけに応えなければと思っていたのです。

以前わたしの書斎は夏場、エアコンが効かないほどの日射、特に西日が照りつける部屋でした。ところが数年前から連れ合いがキウイの葉を這わせてくれたのです。むろん沢山の実もみのります。キウイは年々枝ぶりもよく、キウイの葉は驚くほどの冷温効果があることは何度も書きました。熱がこもるわたしの書斎は、なにもしなければ夏場は35-36度あるいはそれ以上にはなっていたのではないかと思います。ですから、以前はエアコンはあっても、部屋にいることは困難でした。けれど今、この原稿を書いている午後3時過ぎの気温は30度です。以前とはまるで違うのです。

そこでわたしは出来ればエアコンなしでこの夏が過ごせないものかと思ったしだいです。この節電の夏に、だれでも考えることです。むろん66歳のオヤジが無理をするといのちにかかわるとのことで、周囲の反応は芳しいものではありません。そこでやれるところまでやってみようとスタートしたのです。一つには避難所の状況が伝えられるたびに、避難所ではエアコンどころか、扇風機すら不足しているという報道に心痛むからです。そんなことでも、避難所で生活する人々の心に近づけたらという思いもあります。それも、どれほど多くの人々が、心に抱くことでしょう。

エアコンなしで30度は驚きの数値です。普通エアコンの設定温度は28度ですから、2度の我慢でエアコンなしの生活が手にはいります。・・・今のところは。ただ体調をくずしたら何もなりません。でも何十万年かの人類史の中でエアコン使用を始めたのはこの数十年でしょう。わたしは毎年7月の初旬は、エアコン使用の結果、少しのどをいためたり、風邪気味になることがあったのです。しかし今年はすこぶる体調がいいのです。

ただこのエアコンの使用制限は、わたしの書斎だけの話です。居間は、時に応じて使います。それでもわたしの意向は受け止めて、使用時間は例年よりはるかに少ないようです。それに天井のない3階は無論エアコンを使用しないわけにはいかないのです。書斎も、いつ使用開始になるかはわかりません。

わたしのやっていることは決して特別なことではありません。同様なことを何百万もの家庭でやっているに違いありません。わたしの場合はキウイが後押ししてくれたから、今のところはできているだけです。いずれにしても、なにかのきっかけを通して志を立てることは悪くありません。これは信仰の志にもつながります。

(2011年07月17日 週報より)

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