平和に暮らそう

この文章を書いている今日は、2014年5月3日。ゴールデンウイーク明けには<集団的自衛権>なるものが閣議決定を見ると新聞は伝えています。もしかしたら、これが最後の憲法記念日に!!?なることはないと祈ろう。・・・だが多くの人々は、<集団的自衛権>なるものは自衛隊員が、海外の戦場に出かけられるようにすること。われわれ一般人には、なんら関係ないことのように思われているかもしれない。たしかに自衛隊員の皆さんが武器をとって、同盟国であるアメリカにとっては<敵>、かもしれないけれど、日本人にとっては、長いこと井戸掘りなどを指導して、友情を育(はぐ)くんできた人々を、わざわざ敵に回して、アメリカの戦争を手伝うことに道を開くことにはなるかもしれない。
今の政治状況は第一次世界大戦前の状況に酷似している、と考える政治学者もいます。ウクライナ紛争の行方が心配されています。アメリカ、EU, ロシア、誰も戦争を望んでいません。しかし話し合いがこじれて結局はEU-アメリカとロシアの間に調整がつかずに、結果として戦争が勃発してしまうことがおそれられています。日本で、集団的自衛権をその時点で通していたら、ロシアと日本は敵対することになるでしょう。ロシアの戦闘機が音速の二倍もの速さでサハリンから東京の空に姿を見せるのに数十分もかからないでしょう。

もはや遠い、遠い海外の戦火とはいえなくなるでしょう。戦争に前線と銃後の区別はないのです。戦火はたちまち、日本国内にまで及ぶことでしょう。しかも、戦争ともなれば、国は、臨戦態勢の中で、全国民に戦争協力を押し付けることになるでしょう。自衛隊員の方々だけが戦争をするのではなく、すべての国民が戦争協力に動員させられることにもなりかねないでしょう。かつての由木教会は解散を命じられました。

アメリカは戦後、中南米でも、アジアでも、中東でも不正な戦争をし続けてきました。思い出してもベトナム戦争に本格的に介入したトンキン湾事件は攻撃された米軍艦がベトナム国境を深く侵犯した結果でした。イラクの大量破壊兵器もウソ話でした。イランの民主的政権モサデク政権を転覆させたのはCIAの工作でした。そうした積み重ねがアメリカへの敵意とテロにつながっていることは否定できないでしょう。いま求められているのは戦争に備えることではなく、平和憲法のもとで、平和を作り出すことです。
現在の平和な日本を作り上げている憲法9条の二項は、<陸海空軍その他の戦力はこれを保持しない。国の交戦権はこれをみとめない。>と高らかに宣言します。日本人が世界のどこでも評判が良いのは、平和に歩んできたからです。アラブの人たちとも、イスラエルの人たちとも、韓国、中国の人たちとも平和に生きようと、普通の日本人が世界の各地で力を尽くしてきたからです。こうした信頼をかちとるためにどれほどの努力と労がささげられたかはかりしれません。おかげで世界中で日本人は好意的にみられているではありませんか。これは宝物です。今さら怪しい理屈で世界中の人たちと敵対することなど考えるべきではないのですが・・・・。戦争で血を流すことになるのは、常に若者です。こんな理不尽を実現させていいはずはありません。

(2014年05月04日 週報より)

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