本の整理

慌ただしかった年末・年始が過ぎて、やっとゆっくりできると思っていたら、妻からミッションが与えられました。私の一番苦手な「本の整理をするように」という事でした。
妻は昨年から「何だかガタガタ整理しているな~」と思っていましたが、自分の領域は終わったようで、私にお鉢が回ってきたという感じです。
思えば妻が整理を始めた頃にも言われていたような気がします。そうは言われても「そろそろ整理しないといけない」と言う自覚はありませんでした。私には夢がありましたから。将来自分の子どもや孫が、入ってはいけないと言われていた薄暗い本の森に忍び込んで遊んでいる内に、良い本との出会いを果たすと言うものでした。昔読んだ犬養道子さんの本に、子どものころ祖父(犬養毅)の書斎に忍び込んで、聖書や良い本と出会ったと言われていたことが影響したのだと思います。
しかし実際には、子どもも孫も興味を示す兆しは無さそうです。孫たちが家に遊びに来て、しばらく家族で過ごした後に「じーじの部屋」に来る目的は、親から時間制限されているゲームをすることにあるようです。「じーじの部屋にこもれば時間制限の心配無し」と思っているからに違いありません。「本がいっぱいあるね」とは言いますが、本との出会いの兆しは・・・残念ながら無さそうです。
仕方ないので、本の整理をすることにしましたが、どこから手をつけたものかと思案の末に参考書をネットで見つけました。「これをやれば間違いない!本の整理整頓術」なるタイトルでした。そこにはこう書かれています。

  1. 自分の持っている本をすべて一か所に集める
  2. 本をジャンルごとに仕分けする
  3. 「いる」本、「いらない」本に選別する(本の表紙タイトルだけで判断する)
  4. 「いる」本の中に優先順位の高い本から本棚に戻す(入りきらない本は「いらない」本にする)
  5. 本を整理した後は、捨てずに宅配買取業者へ

まず、「1」で躓きました。スペースの無い部屋に、全ての本を集めると身動きが取れなくなってしまいます。しかし、ここで諦めることは許されませんので、本箱毎に「1」~「5」を行うと決めました。私は本棚の奥行きを利用して、表と裏に2列で本を納めています。これを全て引っ張り出して集めることにしましたが、これだけでも大変な作業でした。特に「3」は難しい作業です。「いらない」本を買うはずがありません。本整理の参考書には、「いらない」本とは、「いま読みたい!」と思える本かどうかで判断するように書かれています。でも裏に隠れていた本を引っ張り出してみると「いま読みたい!」本になってしまいます。本の表紙タイトルだけで判断するように推奨されていますが、つい中を読み始めてしまいます。こんな調子の連続で、やっと一つの本箱整理は終わりそうですが、惜しくて「5」はできそうにありません。教会バザーに持ち込ませて頂こうと目論んでいます。聖書の「ヨナ書」を思い出しながら、他の本箱は後日にしたいと淡い期待をいだいています。

大澤 信之(2022年1月16日 週報より)

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