平和のために

神さま
昔、この国に戦争がありました
たくさんの若者がよその国に出かけていって死にました
その国の人は焼かれ 殺され
ひどい迷惑をうけました
その国々の人は今でも私たちを
心の深いところでゆるしていません
私たちは何代かけても それに謝罪したいと願います
日本人も死にました
国内では空襲にあい
爆弾が 雨あられと落ちてきて人が死にました
原子爆弾もおとされ
罪なき人々が死にました
沖縄は戦場になり
身の毛のよだつ残虐なことが起こりました
いま戦争を知らぬ人々が増え
昔、戦争があったことすら忘れている人もたくさんいます
世界はほんとうに戦争と縁をきったでしょうか
そうとは思えません
人間はいつ愚かしい戦争を始めるかわかりません
戦争の恐ろしさを信仰に立って叫び続けるものとさせてください
ひとりびとりが「平和を造り出すもの」と
なることができますように

辻宣道著  「その時の祈り」

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